M06. 最新式を買ってやる

 
【recording data】
word 坂本サトル music 渡辺洋一&坂本サトル
recorded at 音屋ホール (2017 福島県相馬市)
坂本サトル:acoustic guitar, chorus, programming
渡辺洋一:electric guitar, chorus
坂本昌人:vocal, bass
鈴木慎也:drums, chorus 
 
 
【坂本サトルによるセルフライナーノーツ】 
マットはJIGGER’S SON解散後も僕のバンドメンバーとして相変わらずベースを弾いたりコーラスやったりしてくれていた。2017年6月1日に渋谷duo MUSIC EXCHANGEで行われた僕のデビュー25周年&生誕50周年記念ライブでもJIGGER’S SONのベーシストとしてだけではなく「坂本サトル with his band」のメンバーとしても参加していたのだ。と、その日のステージを見た森山が「マットさんの歌っていいですね。アルバムの中で1曲、メインボーカルの曲があっていいのでは?」と提案してきたのだ。「バンドのアルバムだからそれもありじゃないですか?」と。
一方その頃、僕は3人に「せっかくバンドでアルバムを出すのだからみんなで曲を書こう」と話していた。1曲でも、いや断片でもいいからと。慎也とマットは多忙につき難しいとのことだったが渡辺からは「作ってみたよ」と連絡があった。送られてきたのはiPhoneで録ってそのままiPhoneで送った、という味ありまくりな音源。弾き語り状態のデモだった。それを分析しコードとメロディを整理し、あれこれくっつけて1曲に仕上げたのがこの曲で、森山に聴かせると「マットさんが歌うのはこれでしょう!」と。確かにこのぼよよんとしたムードはマットにぴったりだなー、それじゃ歌詞もぼよよんとさせて…と楽曲提供モードになって歌詞を書いた。
相馬RECから約1ヶ月経った8月のある日。ねぶた期間中の青森市内の僕のスタジオに大阪から森山が、川崎からエンジニアのナベちゃん、そして車で2時間ほどの距離にある実家からマットがやって来てくれて、ねぶたにちょいちょい顔出しながらも6曲分のボーカルとコーラスを2日間で録りきった。面白かったのがコーラス録り。僕の声はその時に、慎也の声は後日ちゃんとしたマイクで録れたのだが、渡辺は北海道に住んでいるため、またも自分でiPhoneで録ってもらう事になった。お願いしたその日のうちにその「渡辺コーラス」が送られてきたのだが、それは「同じiPhoneなのにどうやったらこんなローファイに録れるのだ?」という不思議な質感のテイクだった。面白かったのでそれをそのまま採用。
ギターソロは渡辺。懐かしの逆再生。アコギはギルド。ライブでは追っかけパートはぜひとも全員で!

 
 
【坂本昌人】 
コーラスとボーカルは全く別物という事を思い知らされました。他のメンバーのコーラスが入った瞬間なぜか嬉しいような、ホッとしたような気持ちになります。

 
【鈴木慎也】
マット、あ、違った、まさどんのボーカル!さすが兄弟。どこかにサトルさん成分が混ざってる、独特の良い声。

 
【渡辺洋一】
まっと、グッジョブ!