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vol.13「5本目、色麻町 Rice Field」
午前中にホテルを出発し、仙台市北西に位置する色麻町へと向かう。
今日の会場となる「Rice Field」というレストランは有機栽培、無農薬で大切に作られた食材を使って、その素材を生かした料理を提供している、ということだった。
「健康食品レストラン」「味は二の次、大切なのは体にいいこと」的なちょっとストイックものを想像していたのだが、そこで食べた料理はほんとにおいしくて、この料理を食べるためだけにまたここに来たい、と思わせるほどだった。
今日の開場18時30分から開演19時30分までの1時間、BGMは Date-FM。
この開場ではFMを店内に流す事ができるというのでお願いしたのだ。
だってさ、「FROM S 坂本サトル『うたのちから』」は毎週月曜夜7時からの30分間なのよ!
ということで、この日会場に集まった人達は「坂本サトルのライブが始まる直前まで坂本サトルのラジオをリアルタイムで聴く」というかなり珍しい体験をしたのであった。
ファンがみんなで集まって番組聴く。しかもその直後にワンマンライブ。
そりゃあ盛り上がるわなあ。
会場の真ん中に暖炉が置いてあるという、素晴らしい雰囲気の中ライブスタート。
途中、61才のおばちゃんが主役の座を完璧に奪い去るほどの爆笑トークを展開するなど、終始、なごやかなムード。
このツアーを象徴するような会場、そして雰囲気であった。
個人的にはこのツアーの中でのベストライブ。
毎日最高記録更新中!といったところだ。
実はライブが始まる2時間ほど前に、メールで訃報が入った。
ギタリスト古川昌義さんのマネージャー、秋田さんが亡くなったのだ。
秋田さんとの出会いは10年前。
当時、イベント制作会社で働いていた秋田さんは、JIGGER'S SONの担当者だった。
初めてのパワステでのライブも秋田さんが担当してくれた。
その後、古川さんのマネージャーとして再会。
音楽と古川さんをとても大切にし、愛し、そして僕の事もずと気にかけてくれていた人だった。
先月、「プライド」を持ってお見舞いに行った時、僕は正直、秋田さんのそのあまりの変わり様に作り笑いを浮かべるのが精一杯、というほど驚いたのだった。病が、そして投薬が秋田さんの体を恐ろしいほどのスピードで蝕んでいるのが素人目にも明らかだった。
僕のツアーのスケジュールを見て「こんなにツアー回るなんて最高だよ!俺も付いていきてーなあ」と言った。
「ファイナル、5月の末に渋谷でありますから見に来て下さいよ」と僕が言うと、
「そんなにここ(病院)にいるつもりないよ。中盤戦に顔出すから」と笑った。
1時間ほどしてもう帰ろうとすると、最近、古川さんがサポートしているあるアーティストを引き合いに出してこんな話をした。
「入院する直前に○○のリハーサル見てたらさ、とにかく彼女がかっこいいわけ。
で、俺もさ、スタッフとしてかっこいいのかな?そうじゃなかったとしたらちゃんとかっこいいスタッフにならなきゃなって思ったんだよね」
混濁する意識の中から、言葉をひとつずつ丁寧に拾い集めるように、振り絞るように話す秋田さんの言葉は僕にとても重く響いた。
秋田俊哉さん。享年36才。病名、癌。
熱き音楽人のあまりに早すぎる死だった。
秋田さん。秋田さんは俺が古川さんの事をうらやましく思うぐらいかっこいいスタッフだったよ。
今日の「かけがえのない朝」は秋田さんのために歌わせてもらいました。
秋田さんのご冥福を心から祈ります。
出会いを。そして誰かと共にいる事をもっと大切にしようとあらためて思う。
【Sakamoto Satoru Tour 2003 PRIDE】
5本目@Rice Field(宮城県色麻町)
◆ 本日の動員:67名(sold out、累計597名)
◆ 本日のプライド:16枚(累計151枚)
◆ 本日の打ち上げ:仙台へ戻る途中の和風ファミレス
◆ 本日のお召し上がり:自然薯定食&天ぷら
◆ 本日のご宿泊:仙台市内某ホテル
(日々の営み、3月10日分より)
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